フナ 文化・関連項目

文化

フナは古くから現在に至るまで身近な魚として人々に親しまれてきた。高野辰之作詞・岡野貞一作曲の文部省唱歌『ふるさと』にも「小鮒(こぶな)釣りしかの川」と歌われていることは有名であるし、『万葉集』や『今昔物語集』といった日本の古典文学においても「鮒」はしばしば登場している。なお、フナの古い別名としては波臣フモジ山ぶきなどがある。近年でも、野猿のシングル曲「Fish Fight!」では、フナを主人公とした歌詞が用いられ、歌番組ではフナのかぶりものも用いられた。

また、色素変異を起こして体色が赤色となったものをヒブナとよぶ。キンギョはヒブナをさらに品種改良したものである。

釣りなど

釣りでの餌はミミズ練り餌が用いられる。フナは水の流れのゆるいところにいるので、ウキを利用した釣り方が一般的である。釣り上げる際には、うまくウキの動きに合わせて釣り竿を上げる必要がある。フナはさまざまな淡水域に生息しているため、年齢を問わずフナは魚とりや釣りの対象となってきた。中でもヘラブナ釣りは俗に「釣りはヘラに始まりヘラに終わる」といわれるほどさかんに行われ、ヘラブナ釣りに長けた人を「ヘラ師」と呼んだりもする。一方、結果としてヘラブナが無秩序に日本全国の河川に放流されてしまったなどの批判もある。

食文化

フナを食べる方法として有名なものには滋賀県の「鮒寿司」や愛知県岐阜県三重県の「鮒味噌」、岡山県の「鮒飯」などがあるが、かつては身近で重要な蛋白源として全国的にもよく食べられていた。調理方法としては、塩焼きや煮付け、甘露煮刺身洗いなどがあるほか、小さいフナを竹串でさし、タレをつけて焼くすずめ焼きなどもある。また、小鮒を素焼きにしてから煮るとよいダシがでるという。

近年は、淡水魚独特の泥臭さが敬遠されたり、フナそのものが水環境の悪化によって減少したりしているため、食用とする機会は減っている。

漁業

フナは内水面漁業の主要な漁獲魚種である。日本における2004年の総漁獲量は2258tで、養殖を除くとサケマスアユに次ぐ漁獲量だった。都道府県別に見ると埼玉県(290t)が最も多く、続いて岡山県(266t)、茨城県(251t)、千葉県(184t)、熊本県(180t)、青森県(140t)、岐阜県(118t)、新潟県(117t)、島根県(113t)、滋賀県(112t)の順に多い。(水産庁平成16年漁業・養殖業生産統計(概数)による)

関連項目